- iDeCoのメリット・デメリット
- つみたてNISAとの違い
- iDeCoとつみたてNISA、どちらを優先すべき?
こんにちは!マネー夫婦のからあげです!
お金を投資で増やす際、利益に税金が掛からない「非課税制度」があります。
投資初心者は絶対に活用するべきものです。
非課税制度には、「NISA(つみたてNISA)」と「iDeCo(イデコ)」があり、
どちらも、投資初心者の入門編としてかなりオススメできる制度です。
つみたてNISAについては、以下の記事で説明しています。
【つみたてNISA】基本から解説!オススメの証券口座は?
iDeCoとは?
正式名称「個人型(individual-type)確定(Defined)拠出年金(Contribution pension plan)」
以下のルールに従ってお金を投資・運用するもの。
- 自分で掛金(資金)を拠出する
- 自分で投資先を決め、運用する
- 運用成績によって将来受け取れる金額が変わる
ここのルールは、つみたてNISAと同じです!
「確定拠出」という言葉は、事前に決めた(=確定)金額を支払う(=拠出)ところからきています!
ちなみにマネー夫婦は、「個人型」という言葉に、政府からの
(イメージ)
(年金は)個人で何とかしてくださいね〜
というメッセージをひしひしと感じます。笑
自分の年金を投資で用意するなんて危ないんじゃないの?
と思う人もいると思います。
将来、自分が受け取れる年金額を把握していますか?
- 国民年金…月額約5.6万
- 厚生年金…月額約14.6万円
今の給料と比べると、「これだけか…」と思いますよね😂
「米国株に15年以上長期投資すれば負けは無い」と言われていますので、
iDeCoを上手く利用すれば、リスクをなるべく減らした上で老後資金を増やすことができます!
ただし、iDeCoは「つみたてNISA」に比べて、【クセが強い】と言われています。
そのメリット・デメリットをよく理解しておく必要があります。
iDeCoのメリットは?
iDeCoのメリットは、何といっても節税効果です。
❶掛金を拠出する際
❷運用中
❸受取りの際
に、それぞれ節税効果が得られます。
一つずつ解説していきます。
❶掛金は全額所得控除
iDeCoの掛金は、職業によって決まっています。
詳しくはiDeCo公式サイトに書いてありますが、ざっくり以下の通りです。
- 自営業者…月額6.8万円
- 会社員※…月額1.2〜2.3万円
- 公務員…月額1.2万円
- 専業主婦(夫)…月額2.3万円
※会社員は、企業年金の有無で額が変わります。
例えば、30歳の会社員が、60歳までの30年間、毎月2.3万円を掛金として支払うとします。
2.3万円✖️12ヶ月✖️30年=828万円
この828万円が投資元金となります。
フツウにこの金額を稼いで貯金した場合、ざっくり20%※税金が掛かります。
※所得税10%+住民税10%。(年収400〜650万円の人)
828万円✖️20%=166万円
この166万円が非課税、つまり”お得”になります。
車1台くらい買えるだけのお金なので、バカにできないですね!
イメージとしては、「経費で貯金・投資ができる」といった感じす。
もちろん、年収がさらに高い人は、さらに高い”節税効果”を得ることができます。
❷運用益も非課税
このメリットは、「つみたてNISA」のメリットと全く同じなので、既に理解している人は読み飛ばして大丈夫です。
❶のメリットの例の続きですが、
投資元金の828万円を30年間【年利5%】で運用したとすると、
投資の利益は1,086万円になります。投資元金と合わせると、
828万+1,086万=1,914万円
これだけでいわゆる「老後2,000万円問題」がほぼ解決できますね!
通常の投資であれば、この1,086万円にもざっくり20%※税金が掛かりますね。
※正確には20.315%
1,086万円✖️20%=217万円
この217万円が非課税、つまり”お得”になります。
❶の非課税額(166万円)と合わせると、
166+217=383万円
これだけの金額を払わずに済む、ということです。
老後資金を準備する上で、かなりお得な制度と言えます。
❸受取り時にも税制優遇あり
通常、お金を稼ぐ(受け取る)と、ざっくり20%※税金が掛かります。
※所得税10%+住民税10%。(年収400〜650万円の人)
この税金がほぼ掛からないのが、「退職金・年金」です。
iDeCoで投資・運用したお金を受け取る際、この「退職金・年金」と同じ扱いを受けることができます。
ただし、こちらについては、注意する点があります。
このメリットは、デメリットと取られる場合もあるんです。
詳しくは、次のデメリット❸でお話しします。
iDeCoのデメリットは?
繰り返しになりますが、iDeCoは【クセが強い】です。
上手く使えば、得られるメリットはつみたてNISAよりも大きいです。
以下のデメリットをしっかり理解した上でiDeCoを始めましょう!
❶60歳以降まで引き出せない
iDeCoは「老後資金の準備」のための制度なので、原則60歳までは引き出せません。
子どもの教育資金や、住宅購入資金としては使いづらいです。
「ついつい使ってしまう…」という人にとってはむしろメリットでしょうか。笑
また、60歳で引き出せるのは「10年以上」加入している場合で、加入期間がそれよりも短い場合は以下のように受給開始年齢が遅くなります。
加入期間 | 受給開始年齢 |
---|---|
10〜8年 | 61歳 |
8〜6年 | 62歳 |
6〜4年 | 63歳 |
4〜2年 | 64歳 |
2〜0年 | 65歳 |
iDeCoは、「このお金は老後まで絶対に使わない!」という余裕資金だけで行うようにしましょう!
❷手数料が掛かる
iDeCoでは、少額ではありますが、毎月掛かる手数料があります。以下の2種類です。
①全員、一律に掛かる手数料
- iDeCo加入時…2,829円
- 掛金を納付する月…171円
- (掛金を納付しない月…66円)
最初の月には、上記2つを合計した3,000円が掛かることになります。
それ以降は、毎月171円が掛かることになります。
ちなみにこの手数料は、拠出した掛金から差し引かれて投資に回されます。
(例)毎月の拠出金額が10,000円の場合、10,000ー171=9,829円が実際に投資される。
②口座開設する金融機関によって金額が異なる手数料
金融機関によってここの金額は異なりますが、
ざっくり0〜400円程度掛かります。
毎月掛かる手数料なので、例えば30年iDeCoを利用し、手数料を400円払っている場合、
400円✖️12ヶ月✖️30年 = 14万4千円
総額でこれだけの手数料を取られることになります。
この部分は少しでも安くしておきたいですね。
そのためには、「SBI証券」「楽天証券」などのネット銀行で口座開設することが必須と言えます。
マネー夫婦は、「SBI証券」で口座開設しました!
❸受取り時に税金が掛かる(場合アリ)
メリット❸「受取り時にも税制優遇あり」でお話ししましたが、
iDeCoは受取時に税制「優遇」があります。
裏を返すと、税金が全く掛からない訳ではない、ということです。
少しややこしくなります笑
受取るのは数十年先だし、まだ知らなくても良くない?
老後に「こんなはずじゃなかった…」とならないよう、今のうちに「何とな〜く」だけでも理解しておきましょう!笑
まず、iDeCoの受取り方には2種類あります。
- 年金受取り(毎月分割で受け取る)
- 一時金受取り(一括で受け取る)
これらを併用して、「半分は一括で、半分は分割で受け取る」ことも可能です。
受取る際、以下の控除を受けることで、税金を軽減することができます。
- 年金受取り…退職所得控除
- 一時金受取り…公的年金等控除
しかし、控除には上限額があり、超えた分には税金がかかります。
以下、上限額です。
(例として、勤続年数30年で、65歳から年金を受取る、と仮定しています)
退職所得控除 (勤続年数30年) | 公的年金等控除 (65歳以上) |
---|---|
1,500万円 | 月13万円 |
(今後変わる可能性があるので、)細かい計算は省略しましたが、ざっくり
退職金なら1,500万円まで、年金なら月13万(年155万)円までは税金が掛かりません。
しかし、繰り返しになりますが、上記の上限額を超えてしまった分には税金が掛かります。
毎月もらえる公的年金には、基礎年金と厚生年金があり、もらえる金額は以下の通りです。
もらえる人 | 金額 | |
---|---|---|
基礎年金 | 誰でも | 月6.5万円 |
厚生年金 | 会社員・ 公務員 | 月14.6万円 (平均受給額) |
基礎年金の部分で月6.5万円なので、厚生年金で月6.5万円以上もらう人は、控除の上限額を超えてしまうことになります。
表から分かる通り、厚生年金の平均受給額は14.6万円です。
この時点で、既に上限を超えてしまっているんです!
つまり、ほとんどの会社員・公務員の人は、「年金受け取り」を選択すると、所得税・住民税等の税金がガッツリ掛かるということです。
「少しでも税金を安くしたい!」という人は、「一時金受け取り」を選択しましょう。
上限額が1,500万円(勤続年数によって変動)と高めですし、この額を超えた分に掛かる税金も半分になります。
つみたてNISAとどっちを優先?
結論から述べると、つみたてNISAを優先するべきだと思います。
理由は以下の通りです。つみたてNISAの特徴です。
- いつでも引き出せる
- 毎月の手数料が掛からない
- 受取り時に税金が掛からない
iDeCoはクセが強く、色々と注意が必要です。
しかし、掛金が所得控除になる点はやはり大きな魅力です!
まだどちらも始めていない場合、まずは資金の自由度が高いつみたてNISAから始め、さらに資金に余裕がある人、上記のデメリットをきちんと理解できる人がiDeCoを併用して始めるのがオススメです。
向いている人・向いていない人
iDeCoに向いている人・向いていない人をまとめました!
何度も言いますが、iDeCoの魅力は節税効果です。
税金を多く納めている人の方が、その恩恵が大きいです。
一方で、扶養されている等、税金を多く納めていない人は節税効果が低いです。
こういった方は、やはりつみたてNISAから始めるのが無難です。
iDeCoの始め方
iDeCoを口座開設する際、つみたてNISAと同様「ネット証券」を選ぶことが必須です。
「SBI証券」であれば、口座開設・運営管理手数料が無料です。
「楽天証券」も上記手数料が同じく無料ですが、マネー夫婦も投資している銘柄の
【eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)】
は、楽天証券では購入できません。
まとめ
iDeCoは老後資金を準備する上で絶対に活用したい制度です。
「経費で貯金・投資ができる」ことが大きな魅力です!
まだ資金に余裕がない人は、生活防衛資金を貯めることから始めてください。
【投資初心者必見】やりがちな失敗5選!
iDeCoのメリット・デメリットをしっかり理解し、老後の不安を解消しましょう!
「今日が”人生で一番若い日”です!」行動するなら、ぜひ”今日”始めましょう!